高齢化社会に伴い、看護師の需要は年々増加傾向にあり、将来性も高い。看護師の資格があれば、年齢を重ねても、転職を繰り返していても、比較的採用されやすい。結婚・出産などでライフスタイルが変化しやすい女性にとってうってつけの仕事といえる。ただ、実際に看護師になったとしても、多くの人が新人時代に躓く現状があることは知っておいた方が良いかもしれない。

そもそも看護師は、人の命に関わる仕事だからこそ、小さなミスも許されないという計り知れないプレッシャーがある。医療現場は厳しく、理想と現実のギャップに苦しむ新人看護師も多い。心に描いたような寄り添う看護がしたくても、実際の現場では業務に追われ、思うように実践できないことも多い。それどころか、患者とのコミュニケーションに悩み、自分の知識や技術の不足に自信を失ってしまうこともあるだろう。同時に夜勤の辛さや、人間関係のストレスが押し寄せることもあり、早々に辞めてしまうケースは少なくない。

新人看護師の多くがこうした壁に立ち尽くし、「自分は看護師が向いていないのかもしれない」と自問自答するものだ。ここで大切なのが、一人で抱え込まず、誰かに相談することである。同僚や先輩、家族、友人など、信頼できる人に気持ちを打ち明けることで、心が軽くなるものだ。人に話すことで、新しい視点が見えることもあるだろう。

まさに看護師にとって、新人の時期は試練の連続といえる。しかしそれは同時に、大きく成長できるチャンスでもある。壁にぶつかりながらも、それを乗り越えようともがき続けることで、看護師としてそして人間としても大きく成長できるのだ。誰もが通る道だということを理解し、焦らず、諦めず、一歩ずつ前に進むことが大事だ。これだけ新人看護師は悩みやすい時期であるため、職場選びは慎重にしておきたいところだ。なるべく教育体制がしっかりしており、指導に慣れている場所を選ぶのが望ましい。